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イベントのアイドレス:複座型人型戦車対空仕様の開発

蜜月号

開発史

 
 本機体、即ち複座型人型戦車対空仕様――蜜月号――は、共和国の対空防衛を目的として開発された。
 共和国において空の守りたる国は少ない。そもそも戦闘機はおろか航空機が殆ど存在しない。
 ここから戦闘機を開発、量産し、空軍を充実させるのは容易な事ではない。そして敵がそれを待ってくれるはずもない。
 だから陸戦主体国家の次善策として、対空車両の開発は時代に求められた必然だった。
 

開発計画の始動

 ベース機として選ばれたのは複座型人型戦車である。
 あえて人型戦車を選んだのはこの国の技術が人型戦車系に偏重しているというのももちろんある。
 だがその裏にはもっと攻撃的で、野心的なな理由が存在する。通常の対空戦車はおろか航空機にさえ不可能な範囲の防御だ。
 大量配備が難しい対空戦車の弱点を補うために選ばれた選択肢は、他の追随を許さぬ速度であった。
 

進化する人型戦車、新婚号再誕計画

 こうして改良及び再設計を施された複座型人型戦車が試作された。
 センサー系が対空仕様に切り替えられ、過去のデータを参考に故障多発部位は簡易化と補強が行われた。
 全身には各種兵装搭載に必要なハードポイントが増設されており、それが本機の特徴でもある多彩な装備の運用を可能としている。
 複座型人型戦車は設計段階から既に拡張性が高くなるよう留意されていた。
 そのため改設計に関しては順調に進められ、それほど大きな変更もなく本体の完成を見る事となる。
 この容易にファミリーを構築できるという特徴は複座型人型戦車に与えられた“新婚号”という名前の由来の一つでもあった。

蜜月号試作機


(イラスト:アトラス)
 
 アトラスによる、新婚号改対空戦修機「蜜月号」
 
 右肩:90口径30mm対空機関砲
 左肩:大型レドーム「フルムーン」
 背中:可変式ミサイルポッド
 装甲:胸部と肩部に複殻型傾斜装甲を採用
 センサー:可変式追尾・探索レーダー「うさみみ」
 
 ※機関砲、レドーム、ミサイルポッドは全て可変し、2機連結形態「ダブルデートモード」に備えられるようになっている。

対空火器の構想

 対空戦闘に主眼を置き、つがるおとめ及び新婚号とは異なる運用方針を持つ当機には従来の人型戦車用火器類が装備されない。
 対地攻撃用火器及び白兵装備は完全廃止、ただ対空攻撃用火器を限定的ながら地上攻撃に転用可能というだけである。
 これは限られた予算と積載量を最大限に対空利用するための特化戦略であり、同時に航空兵器に対する警戒心を示すとも言える。
 また、本機はその性質上主力機ほど配備数を増やせない。そのため単機当たりの火力を大きく強化する事が求められている。
 元々ARの低い人型戦車である。必要なのは一撃必殺、同じ対象に二発目を撃つ事は許されない。
 求められるのは敵機を撃墜確実な大火力であった。
 

対応時間の強化

 防空型アメショーの対空性能を研究した場合、やはりそのレーダーレンジの狭さはネックとなっている。
 元より最低限の対空改装であって指揮管制用車両も存在しないため仕方ないのだが、射撃時間や対応範囲が酷く限定されている。
 そのためレーダー施設との連携が取れなくなった時点で対応はほぼ不可能になると言ってもいい。
 防衛作戦ならそれでも良いのだが、人型戦車が活躍する攻勢作戦では使えない。
 そこで蜜月号は大型の対空レーダーを装備する事で探索及び追尾範囲を強化されることとなった。
 これなら長射程火器を用いてのより離れた位置から対応が可能となり、敵との距離が長ければ長いほど安全性は上昇する。
 また、対応時間が延びる事で撃墜率を上昇させる事も狙っているのだ。
 これこそが蜜月号において取り入れられた火力強化の概念である。
 後にA型兵装最大の武器となる大型複合レーダー“ゆきうさぎ”は、こうして開発される事となった。

進化と代償、二つの蜜月号

 大型レーダーの搭載は最大で100kmを超える対空レーダーレンジを蜜月号に与えた。
 これにより搭載火器の長射程化、それに伴いより精確でより長時間の射撃が可能となった。
 数十kmの射程をもつ地対空兵器の単独運用を可能とし、また段階的に撃破する事で多数の目標への対応能力をも限定的ながら保有する事になる。
 元々少数で運用する事を目的としているため飽和攻撃に弱く、対応能力の上昇は重要な要素でもあった。
 だがこれは、二つの弱さを蜜月号に課す結果となった。
 一つは搭載火器の減少。
 大型のレーダーはその重量とサイズゆえにペイロードを大きく圧迫し、各種装備の搭載量が制限された。
 もう一つは整備時間の増加。
 最新型の精密機器である対空レーダーはその整備に専門知識と高い技術力を必要とする。
 これにより、元々整備に関しては難がある複座型人型戦車が、より一層扱いにくい機体となってしまった。
 量産を前提としていないとはいえ、余りにも扱いにくい機体が誕生することは望ましく無い。
 そして例えどんなにレーダーレンジが長くともそれを撃てるだけの弾が存在しなければ何の意味もない。
 つまりレーダーをそのままに、火力を増強する必要がある。
 無理難題とも言えるこの課題に対し、開発陣営が出した答えは最も単純なものである。
 すなわち「火力支援機の開発」であった。
 つまり、大型レーダー装備のA型兵装に対して、大型のレーダーは搭載せずにその分火器を搭載したB型兵装を作り、2機を連携させて戦うことで互いの弱点を補うという思想だ。
 こうして、蜜月号は異なる2機をセットで同時運用することとなった。
 二つの機体が互いに支え合い、弱点を補う。
 その姿こそが戦争ばかりの世界にながみ藩国求めた一つの答えである。

蜜月号決定稿A型シェイキーラビット


(イラスト:アトラス)
 
 アトラスが、摂政Cloverの無茶な要求に応えてデザインを変更した完成形。
 その名も「蜜月号そわそわうさちゃん型」
 レドームやセンサーをぴくぴくさせているせいで『そわそわウサギ』『落ち着きのないウサギ』という意味でシェイキーラビット。
 
 右肩:80口径40mm対空機関砲
 左肩:増設式多目的砲塔(短ミサイル・スモーク・グレネードの射出可能)
 背中:増設式可変ミサイルポッド
 頭部:可変式追尾・探索用大型レドーム「ゆきうさぎ」
 装甲:全身の装甲を全て複殻型傾斜装甲に置き換えた重装甲型
 
 B型と前後に連結し、「ダブルデートモード」になる。
 

蜜月号決定稿B型ナップラビット


(イラスト:アトラス)
 
 アトラスが、軍師劉輝の夢見がちな要求に応えてデザインを変更した完成形。
 その名も「蜜月号うたたねうさちゃん型」
 な藩の平和的なうたた寝を邪魔する全てを排除する兎である。
 ミサイル発射の反動を緩和するため、足の裏に補助足が付いており、木の根っことかに寄りかかる姿勢になる。それが、相手から見て居眠りしているように見えるからナップラビット。
 『おい、敵は交戦中に居眠りしてやがるぞってなんかきたー!!!』
 
 全身:増設式可変ミサイルポッド
 装甲:全身の装甲を全て複殻型傾斜装甲に置き換えた重装甲型
 センサー:可変式追尾・探索レーダー「うさみみ」
 
 A型と前後に連結し、「ダブルデートモード」になる。


(イラスト:ながみゆきと)
 
 ダブルデートモードを号して「ハネムーンラビット」と言う。
 
 ぶっちゃけかっこよすぎて藩王は鼻血を流した。

機体及び兵装概要

本体性能

 本機は完全に対空戦特化で調整が行われている。
 特に重点を置いたポイントは「積載量」「火器管制系」「センサー性能」の3つである。
 そのため通常の人型戦車の様には運用できないし、運用するつもりもない。
 
≪装甲≫
 新婚号に比べて正面以外の装甲も強化されている。平面的な装甲が増えているのは複合装甲の影響である。
 特に脚部や肩部、腰部といった装甲の薄い部位が強化されており、敵機の投弾に対する全周防御を重視している。
 装甲重量合計で見ると新婚号よりも減少しており、そのため通常の陸戦における防御性能ではかなり劣る。基本は先手必勝なのだ。
 
≪反動制御≫
 人型戦車の弱点である柔らかい体はそのままに、火器の低反動化と誘導装置の搭載を推し進める事で対応を図っている。
 反動の無い光学兵器や範囲攻撃の榴弾、敵を追尾する誘導弾が多用されているのはその為である。
 そのため通常の人型戦車よりもかなり大型の火器を搭載でき、高い火力を誇る。
 
≪レーダー≫
 新婚号に搭載されていた頭部二基のレーダー、通称ウサミミレーダーを本機では対空対応させている。
 これらは追尾及び探索レーダーとしての機能を有し、新婚号と見た目は似ているが性能は対空用となっている。
 普段は寝かしてある耳を戦闘時は高く立て、レーダー感度を上昇させる。
 探索距離は最大40km程度。追跡距離は探索距離よりやや短い。
 A型兵装の場合は専用のレーダーを装備するため本センサーは取り外される事となる。
 
≪センサー≫
 頭部アクティブ及びパッシブセンサー群も対空対応がなされている。
 レーザー測距器や光学センサーの強化、赤外線前方監視装置など各種対空センサーの搭載。
 そしてそれらを連動することで電子光学追跡システムとして運用し、
 電子妨害時における近距離用の対空センサーとして使用することが可能となっている。
 追跡距離はウサミミレーダーに比べれてそれほど長くはないが、安定した性能を誇る。
 
≪内部機器≫
 敵機の速度は600m/sを想定しており、それに対応するためにFCSの開発には非常に手間をかけてある。
 同時に多数の目標に攻撃したり状況に応じて素早く使用火器を選択出来るよう、各種処理速度の向上が行われた。
 他機やレーダー施設からの情報を使用しての迎撃行動も当然可能であり、
 データリンク性能の強化のために暗号通信システムやECCM系など通信装備の性能強化が行われている。
 対空機関砲使用時は追尾レーダーと連動した弾道補正システムが働き、命中率の向上にも一役買っている。
 
 ちなみに、例によって例の如く起動ボイス(=愛の言葉)が必要になる。
 藩王の機体だけ特別に起動ボイスがスピーカーで外部に流れるようになっているが、その事にまだ本人は気付いていない。
 

各種基本兵装

 
 新婚号とは全く異なる兵装を装備するため兵器は全て完全新規開発となっている。
 どの兵装も対空用途を前提としており、原則として積極的な対地攻撃を行わない。
 (ただし対人対軽装甲攻撃に関しては例外的にこれを行う場合がある)
 また、先に述べた通り機体の装備形式には2種類のパターンが存在する。
 大型レーダーを装備した索敵型であるA型と、大量の火器を装備したB型である。
 
 A型の場合頭部のレーダーが特徴的ではあるが対空火器は比較的小数に留まり、
 肩に装備した対空機関砲と小型のミサイルポッド、そして背面に装備された大型のミサイルランチャーのみである。
 やはりその売りは索敵半径100kmを超える対空レーダー「ゆきうさぎ」であり、部隊の目となる存在である。
 また、比較的小数とはいえ防空アメショー以上の火器を装備している点もポイントである。
 
 B型はA型に比べるとセンサー性能が半分以下とかなり劣る。
 そのぶん搭載火器は多豊富で、両肩の小型ミサイルポッドはA型の2倍、背面の大型ミサイルランチャーも2倍である。
 更に腕部と脚部にも左右1基ずつの専用ミサイルランチャーを装備し、
 そのうえ更に背面中央部には短距離ミサイル12発を装備するスタブウィングが追加されている。
 まさに火薬庫と呼ぶに相応しく、この機体の防空圏内を突破できる航空機は恐らく存在しない。
 蜜月号という名前とは裏腹に、周囲一面に死を量産するワイルドラビットである。
 
 基本的な兵器類の詳細データは以下の通り。
 
≪80口径40mm対空機関砲(肩部装備)≫
 A型兵装時に右肩に装備される対空機関砲。
 超低高度目標に対する対空攻撃、及び地上攻撃全般に使用される汎用兵器であり、基本的な性能は従来品に準ずる。
 破壊力と命中精度を高めるために口径を40mmとし、対空攻撃時は焼夷榴弾か近接信管を装備した榴弾を使用する。
 また地上攻撃用にAPFSDSや通常榴弾も装備され、曳光弾も存在する。
 射撃時の震動は姿勢を落とす事で抑制し、また強化された人工筋肉と増加した本体重量、そして長砲身化された砲身によって反動を軽減する。
 
≪小型ミサイルポッド(肩部、脚部、腕部装備)≫
 A型兵装時の左肩、及びB型兵装時の機体各所に装備される対空用小型ミサイル発射装置。
 主として短距離地対空誘導弾を装填しての対空攻撃を行う為に開発された。
 対空誘導弾にはレーザー近接信管を備え、反応距離に入った敵航空機に向けて指向性破片弾頭を炸裂させる。
 誘導方式は赤外線画像方式でLOAL可能。
 
≪大型ミサイルランチャー(背部装備)≫
 蜜月号の標準装備であるミサイル発射装置。対空攻撃の要でもある。
 中距離地対空誘導弾を装備しての対空迎撃を行うための装備であり、非常に長い射程を誇る。
 又、ミサイルは短距離地対空誘導弾と同様にレーザー近接信管と指向性破片弾頭を備えているため命中率が高められている。
 サイズと重量の問題で弾数が限られるという弱点はあるが、それを補って余りある性能を誇る。
 
≪B型スタブウィング(背部装備)≫
 B型兵装背面に増設されたハードポイントで、短距離対空誘導弾12発を装備可能。
 ミサイルは赤外線画像式のパッシブホーミングシーカーを搭載し、理論上は異なる12の機体に対して同時に攻撃を行える。
 もっとも実際の運用では1つの機体に向けて数発まとめて発射し、命中率を稼ぐ事となる。
 

性能諸元

 乗員:戦車兵2名(パイロット及びガンナー)
 全高:11m(各種兵装を含むと12m、A型が耳を立てると13m)
 全幅: 4.8m(兵装左右展開時は5.2m)
 乾燥重量:16t (全備重量は重装甲A型で52t、重装甲B型で54t)
 動力:人工筋肉
 燃料:タンパク燃料

特殊兵器群

 
 上で述べた兵装を基本兵装とするならば、これから述べられる物は“特殊兵装”である。
 蜜月号には他にない独特な兵器類が搭載され、その国民性を大いに示す所となった。
 

攻撃用兵装≪ダブルデートモード≫

 
 2機の蜜月号を物理的に接続する事で行われる戦闘形態。この形態を“ハネムーンラビット”と称する。
 夢のある言い方をすれば変形合体であるが、実際は「B型をA型が後ろから支える」が表現としては適切である。
 過剰な兵装を装備しているB型の反動を2機4本の足で支える事が目的であったが、それ以外にも様々な機能が付与された。
 例えば有線によって2機を接続する事によりジャミングや傍受の心配がなくなり、より確実かつ高速での情報共有が可能となった。
 また2機が繋がる事で機体を1名で動かせるようになり、見かけ上のWSO増加に伴い対空迎撃性能が非常に強化される。
 単純に機体数が2倍になる事でCPUの処理速度が上昇するという点も大きい。
 
 また、これらの性質に注目し、ハネムーンラビットでのみ使用可能な兵装も開発された。
 
 

≪ハネムーンラブラブレーザー≫

 

(イラスト:アトラス)
 
 蜜月号に搭載される奇天烈対空兵器。ハート型の砲身を保有するレーザーライフルである。
 第5世界においても2000年前後から大型レーザーの使用が始まるため、第5世界でもギリギリ使用可能なレベルに収めてある。
 赤外線領域光を使用しているため光線を肉眼で捉える事は出来ないが、敵機にくっきりとハートマークが刻まれる。
 

(イラスト:ながみゆきと)
 
 そして何故か敵はピンク色の爆発を起こして撃墜されるのだ。この色が何の色なのかは不明である。
 
 パルスレーザー方式の対空用レーザーライフルで状況によっては100km近い有効射程を誇る。
 また砲身上部のキロワット級レーザーを追尾用に使用することで弾道補正を行い、高い命中率を維持出来るのだ。
 しかし全長が15mを越える超長砲身砲であり、重く扱いづらいという弱点がある。
 そのためダブルデートモードでしか使用出来ず、A型B型が2機セットの場合でのみ運用可能である。
 また、レーザーは直進しかしないため地平線に隠れるような低高度を飛行する敵には攻撃出来ない。
 とはいえA型の広いレーダーレンジを有効に利用できる数少ない兵器として重用され、対空防衛の最外延を担当する。
 


(イラスト:アトラス)

≪ムーンブレイカー≫

 

(イラスト:アトラス)
 
 あらゆる敵性存在を破砕するために生まれた大口径砲。
 サイズは口径203mmで口径長は52口径。つまり砲身長だけで10mを超えている。
 砲弾は榴弾を使用し、弾頭には対空用の信管を装備している。
 信管が敵機の方向や相対距離を感知し、指向性を持った調整破片弾頭がごく狭い範囲に集中して破片を撒き散らす。
 当然ながら直撃すればどんな航空機も一撃で粉々に粉砕され、破片被害でも充分に撃墜可能である。
 
 対空用途という事で発射速度を上昇させるために自動装填式となっている。
 そのため同口径の砲に比べればかなり高い連射性能を誇るが、単純に破壊力だけを見ると性能は低下している。
 とはいえ装甲の薄い航空機相手に使用するならばその方が好都合である。
 
 当然ながらその反動と重量は非常に大きく、ダブルデートモード限定の兵装である。
 そのうえ2機で支えてもまだ身に余るほどの反動を持つため大型の駐退復座機と砲口制退機が装備され、また反動の一部を自動装填の動力に回すなど、とにかくあらゆる方法で反動を受け流している。
 

(イラスト:アトラス)

≪複合式電子装備「ゆきうさぎ」≫

 A型兵装最大の武器。ウサミミレーダーの代わりに頭部に装備される。
 巨大なレドームと通信装備一式の総称であり、実際は頭部だけでなく機体各所にもセンサーやアンテナを増設している。
 頭部に装備されるのはアクティブ・フェーズド・アレイ方式のレーダーを使用したレドームで、100kmを超える範囲の探索が可能となっている。
 同様に追尾レーダーの範囲も延長され、他機の援護無しで中距離ミサイルを誘導、着弾させられる。探索範囲が火器射程に比べて非常に長いのが特徴で、これは人型戦車の機動力で敵の侵攻予測地点へと回り込む事を目的としているからである。
またECCM性能を高める目的でランダムに周波数を変動させており、これにより妨害を困難にしている。
 
 通信装備は大型化され、友軍との情報共有に高い効果を発揮する。
 レーダー施設から送られた情報をA型が受信、これを同部隊のB型に送る他、前線のA型が入手したデータを友軍に送信したりA型がデータリンクによって射撃統制システムとして機能する事も目的とされており、部隊の目や頭としての汎用的な活躍が期待されている。
 
 ちなみに、ウサミミセンサーと同様に耳をぴくぴく動かす事で受信感度を上昇させる事が出来る。

≪戦闘支援用AI≫

 パイロットの操縦をサポートするために開発されたAI。藩国滞在ACEをモデルに設計、開発を行った。
 ターゲットや周辺の情報を独自に分析、各種情報を処理することでWSOの負担を減らすためのプログラムであり、
 敵データを分析して脅威度から優先撃破順位を判定したりIFFと連動しての識別等を行うだけでなく、パイロットが現在必要としている情報を判断して優先的に表示したり火器使用の自動化や操作の簡易化が可能となっている。
 
 また過去の運用データを反映した事により精度の向上が行われ、従来の戦闘支援用AIとは一線を画する性能を保有する。
 将来的には単座機におけるWSOの代わりとして運用され、単座型人型戦車の重武装化や対空仕様化が期待される。
 これまでも「呼べば現れる」「愛を叫ぶと起動する」などの分野で活かされて来た技術が今回は真面目に使用されている。
 
 ちなみに、画面上ではSDサイズのデフォルメされた小太刀さんや清子さん等がピコピコ動いてアドバイスをしてくれる。

収束式噴進弾

 
 蜜月号の全身に装備されているミサイルランチャーに装填して使用する対地攻撃用弾頭。
 多数の子弾を搭載したロケット弾を敵上空へと撃ち出し、それらを周囲に飛散させる事で広範囲に被害を与える。
 知性化された整形炸薬を用いており、かなり重装甲な機体であっても粉砕可能。
 また弾頭内部に特殊な分解酵素を投入する事で発射から2時間程度で炸薬が無力化されるという特徴があり、これによって不発弾による周辺地域への汚染被害を局限する。

光合成燃料装備

 
 蜜月号の機体表面にはある種のコケ類を繁殖させている。
 これは森林内での迷彩として使用されると共に、光合成によって人型戦車の活動用エネルギーを生成する事が可能である。人型戦車はその構造上活動時間が酷く短く、そのため活躍も限られていた。
 そこでエネルギーの総量を増やすのではなく戦闘中に少しずつ回復させる事で対応する事とした。とはいえ、せいぜい稼動時間全体の15%程度の増量に留まり、自給自足とまでは行かなかった。

生体電池パネル

 
 機体背面に装着された各種蓄電用装備。
 ハネラブレーザーの使用には多量の電力が必要となるため、燃料消費を軽減するために開発された。基本は太陽光発電と太陽熱発電によって電力を得る甲型、そして夜間や雨天で使用される微生物や酵素による反応を利用した乙型である。
 甲型には従来の太陽電池は使用されておらず、藍藻類による光合成を利用した生体電池となっている。
 そのため食糧と二酸化炭素を元に発電を行い、その発電効率は従来のパネル式太陽電池を上回る。培養した生物由来の有機物を使用することで資源の消費を抑えるという意味もあるのだ。
 乙型は食糧に特殊な微生物を繁殖させ、分泌される酵素の働きによって起電力を生じる。
 仕組みとしては化学電池に近い物があるが人型戦車の燃料(=たんぱく燃料)を使用しての発電が可能である事から重用している。

対NBCプロテクト

 
 人型戦車はその性質上NBC兵器の影響を受けてしまうし、今後敵がそれらの兵器を使用してくる可能性は高い。なにより自身が使用したNBC兵器の影響を自分で受けてしまうというのはひいきめに見てもカッコ悪い話だろう。
 そこで蜜月号の体内にはこれらの兵器を無力化、もしくは弱体化させるための多数の薬液を注入している。とはいえ薬液という表現には少々語弊があり、その正体は多数の細菌やウィルス、菌類である。
 これらが分泌する酵素や生成物、また細菌自体が他の細菌や化学物質を捕食する事でNBC兵器を無効化するのだ。
 ただしこれらの細菌、ウィルス、菌類は定期的に人型戦車の体内に注入される薬剤が無ければ生存できず、
 廃棄された機体や補給が受けられなくなった機体からは防護効果が失われてしまう。
 なお、この装備によって防護可能なのは機体のみでありパイロットは含まれない。
 パイロットは後述する空調装備を使用して安全を確保する事となる。

パイロット用空調装備

 
 機体のみならず搭乗者の対NBC防御を可能とするのがこの空調装備である。
 何の事はない、最近の戦車では標準装備になりつつあるただのエアコンなのだが、それだけでも外気の無毒化には充分効果を発揮する。
 また、この装備を使用するためにコックピットは完全気密化がなされる事となった。
 

体液装甲

 蜜月号の装甲板や繊維装甲と人工筋肉の間には衝撃吸収用のゼリー状物質が充填されている層が存在する。これによって砲弾等の着弾による衝撃を受け流し、全身に分散する事で被害を抑える効果がある。
 粘性は非常に高く、外膜が破裂したとしても流出しない。また酸や熱から機体を守る効果も持っている。機体の動きを妨げないように装備個所や充填量は限られているが、それでも機体前面に限れば高い防御性能を発揮する。
 

その他特記事項

メンテナンスフリー(民生品)

 
 蜜月号は機体各所に多数の民生品が使用されている。
 元々攻撃性能と機動力以外の性能には特にこだわりが無かった事と、
 人型戦車の構造上の弱点として関節パーツや人工筋肉が他の車両に比べて比較的壊れ易い事からそのような方針となった。
 これは高い性能の新型パーツよりも安定した性能と耐久力や価格、そして量産性追及した結果であり、要するに資源が枯渇している現在の状況では製作工数や部品の消耗を押さえたかったのだ。また現在の状況を省みてのある種の公共事業として、民間企業を支援する意味合いも含められている。

スピンオフ(民間転用)

 蜜月号に使用されている技術には民間から持ち込まれたものと同様に、民間で使用するために開発されていた技術研究データを軍事転用したものが多数存在する。
 その多くは農業用技術として研究が進められていた微生物に関する物が元となった生物兵器類であり、蜜月号に多く搭載される非攻撃用微生物群や化学薬品群はこれらの研究が元となっている。妙に回りくどい兵器が多いのは、その国民性もあるが元が農業用だった事が大きい。
 
 軍事転用の条件の一つとして、蜜月号搭載用に研究開発された技術の民間へのフィードバックがある。
 遺伝子組替え技術等の農業への転用、各種生物発電技術や細菌研究を利用したバイオマス発電、人型戦車の応急処置用の薬品や微生物、対NBC用装備の医療分野への使用、
非殺傷用の治安維持装備をダウンサイジングして警察組織へと供給する、などが挙げられる。
蜜月号は単なる軍事兵器に留まらず、官民一体となったある種の象徴的プロジェクトなのである。
 

蜜月号に搭載する特殊核生物化学弾頭の解説

 
 本項では、蜜月号に搭載予定のNBC(核生物化学)弾頭について解説する。
 
【1.使用方法の概要】
 これらの特殊な弾頭は203mm加農榴弾砲“ムーンブレイカー”用に開発された。
 つまり、最大射程60kmを超えるこの大砲を使用して敵地へと特殊弾頭を撃ち込む事を目的としている。
 撃ち込まれた砲弾は時限信管、もしくは着発信管によって起爆、周囲一帯に効果を発揮する。
 効果範囲と射程距離の広大さから、至近の敵に対しての使用は不可能である。
 
【2.想定する使用状況】
 本弾頭は本土へと侵攻する敵部隊に対しての砲撃、それも本格的な戦闘が開始する前での準備砲撃を目的とする。
 即効性が期待できる種類の兵器ではないため出来る限り早い段階での使用を想定しており、また攻勢作戦においてNBC兵器を使用する事は倫理的に躊躇われる事からこのような設計思想となっている。
 そのため自国の領土を汚染しないためにも、旧来の意味での大量破壊兵器としての特性は持ち合わせておらず、短期間だけ局所的に効果を発揮し、しかも生物への被害が出ない事が前提となっている。
 
【3.搭載する弾頭の種類】
 上で述べた通り、通常の大量破壊兵器としてのNBC弾頭を搭載する事は出来ない。
 本開発計画において設計された弾頭は主に機器破壊を目的としており、間接的に敵戦力を奪う事となる。
 また環境汚染を起こさないために寿命が設定されているものが多く、その時間が来ると機能を失う。
 
≪化学繊維腐食弾頭≫
 弾頭内部に、特殊な成分を分泌するバクテリアを搭載した砲弾。
 様々な化学繊維の耐久力を著しく低下させる効果があり、衣服等の補給物資を破壊する事を目的としている。戦闘における出費を増加させるだけではなく、防弾繊維の耐久力を低下させる事で敵歩兵の弱体化を狙っている。
 寿命は2時間ほどであり、それが過ぎると一斉に死滅するようにプログラミングされている。
 
≪食品腐食弾頭≫
 その名の通り食品を腐敗させる事を目的とした細菌を搭載した砲弾。
 弾頭内に搭載された改良種のバクテリアが食物内で繁殖し、独特の苦味、酸味、腐敗臭などを発生させる。平均しておおよそ1時間程で食品が“飲食困難な風味”となる。
 一応毒性はないので食中毒にはならないのだが、これを喰う事になれば士気は著しく低下する事間違いない。パッケージングされている食品には効果がないが、厳密な梱包はそれだけで部隊の経済を圧迫する。
 寿命は3時間程であり、それを過ぎると死滅する。
 
≪金属腐食弾頭≫
 I=Dや歩兵の火器に使用されている金属を腐食させるためのバクテリアを搭載した砲弾。
 I=Dの装甲を初めとする各種パーツを腐食させる事で耐久力や火力などを低下させたり、
歩兵の防弾プレートを腐食させて耐久力の低下を招いたり、突撃銃を腐食させて動作不良を起こさせる。
 とはいえ繊維や食品ほど簡単に腐食させる事は出来ない。無いよりマシ、といった所である。
バクテリアの寿命は最長の12時間と設定されているが、他の弾頭と比較して腐食速度が非常に遅いため周辺被害はさほど出ないと思われる。
 
≪機器破壊弾頭≫
 金属や油を好むカビを大量に含む弾頭。
 I=Dの関節部分や空調系、空冷系に入り込み、一気に繁殖する事で機体の活動を阻害する。
上記の金属腐食弾頭に含まれる金属腐食バクテリアと共生関係にあり、金属を腐食させる時に発生する栄養分で成長する。
 このカビも金属腐食バクテリアの活動を促進する分泌物を放出したり、外部環境からバクテリアを守る。
 そのため1度このカビが生えた場所では金属の腐食が一気に進む事になる。
 寿命は設定されていないが、金属腐食バクテリアが死滅すると一緒に死んでしまうため12時間が限度である。
 またI=D等に使用される金属でしか繁殖出来ないため歩兵には効果がなく、カビが周囲に繁殖する事も出来ない。
 また万が一の場合を考慮して防護剤を塗布する事で簡単に発生を防ぐ事も出来るように作られている。
 
≪対BC弾頭≫
 敵のBC兵器に対応するために登場した弾頭。
 生物兵器を捕食するバクテリアや、特殊な分泌物で化学兵器を無効化する菌類などを搭載している。
 ながみ藩は九州戦役の事を忘れたわけではない。ずっと反逆の機会を伺っていたのだ。
ロールで雨って言ったら雨が降るなんてルールにはねぇよ、である。
 次は実力でこれを破る。そのための蜜月号のNBC弾頭であって他の弾頭はぶっちゃけオマケだ。おそらく次は機械無効化の範囲外から対BC弾頭を撃ち込むための長距離砲の開発であろう。
 防御に使用する弾頭であるため、バクテリア等の寿命は24時間程度とやや長い。

対バイオハザード対策

 農業と人型戦車に特化したこの国じゃ、生物工学を鍛え上げるのが1番だと思った。
その上で他の農業大国や生物系国家との住み分けを考えれば生物兵器や砲戦特化って選択肢は悪くなかったと思う。
だけど、これだけは忘れないで欲しい。
どんなに軍規で律しても、これらの兵器にはいつだって最悪の結果が付き纏う。
〜設計者が藩国を去る前に遺した最後の言葉〜
 
対バイオハザード
どんなに活動領域を狭め、寿命を短く構築しても細菌兵器には常に生物災害の影が付き纏う。
長期的に環境を汚染する事はなくとも、一時的に周囲の生態系や構造物を脅かせば、
それを復旧するには多くの手間が掛かる。例えば農作物や家畜が死滅すれば死活問題だ。
迅速に細菌の拡散を抑えて被害を局限する努力が必要となる。
 
最初に取るべき対策は細菌の培養を行うバイオプラントの整備である。
職員の不注意のみならず、テロ行為や爆撃の被害によって細菌が流出する可能性を考慮して、
他の施設よりも厳重な設備を用いて対応しなければならない。
生産施設の周辺地域は広い範囲を工場用地として隔離、関係者以外の敷地内への出入りを禁じ、
更に施設全体に幾重ものエアロックや隔壁を備え、自動及び手動での工場停止や流出阻止を迅速に行える環境を作る。
空調設備も通常の施設より強化しなくてはいけない。
細菌の増殖を防ぐために充分に外気を取り入れて、湿度等を管理する。
もちろん、工場内からの排気は細菌の流出を防ぐためにフィルターによる除菌を徹底して行う。
また定期的に工場内部を洗浄する事で汚染を防ぎ、職員全体にも十分な教育を行って危機管理意識を高める事となる。

その次は運用組織における対応策である。
蜜月号を運用する部隊には緊急用の殺菌剤を配備し、生物兵器運用時における周辺被害を防ぐ。
また追随する衛生兵部隊は通常の医薬品に加えて対BC兵器装備を追加、感染症に対応する。
人体や生命の危険を伴う細菌を運用する事はないのだが、それでも不測の事態が起きる可能性は否定できない。
万が一に備えるためにも、対BC装備の研究開発が進められる必要がある。
 

持久力の改善

人型戦車は元々長時間の運用を目的として作られたタイプの兵器ではないが、
ながみ藩国において人型戦車は戦車戦の主力であり、主力機として運用する事を考えればある程度の持久力が必要となる。
また、その運用目的上かなりの距離を移動する事が必要となる本機に関しては、たかが数kmで息が切れては問題がある。
遠く離れた隣国まで駆け抜けて、そこで対空戦闘を行ったのち再び移動する事が求められるからだ。
 
活動時間の延長を目的として人工筋肉には柔軟性を持たせる処置が施された。
これによって活動時の負荷によって筋繊維が断裂する事態を防いでいる。
また移動時の負荷を分散させるために脚部の関節や骨格がやや大型化し、
磨耗防止及び衝撃吸収を目的とした“体液”によるガードが行われている。
潤滑油やクッション材を使用して、関節の金属同士が触れ合う事は極力避けられている。
 
エネルギー自体の絶対量増加を目的として贅肉(燃料層)の強化も行われている。
従来の機体のそれよりも質量にして15%程度の増加を行うと共に、
贅肉の質自体を向上させる事で純度を高め、エネルギー量を大幅に増加させる事に成功した。
またこの質量増加に対応して人工筋肉も瞬発力より積載量が強化されている。
運動性能の低下が懸念される所ではあったが、余りある火力によって敵の動きを封じる方向で対応する予定である。
 
呼吸器に関しても更なる強化が行われている。
肺を大型化しつつより肺胞の密度を高める事で肺の容積と表面積を増加、
更に肺自体が高圧に耐えられるよう細胞組織自体の強化も施された。
これによって肺の内部に高速で外気を流入させる事が可能となり、これまでよりも高いガス交換効率を発揮する。
また、吸気口と排気口を分けて横隔膜ではなくファンによって常に外気を流入させ続ける構造を取っており、
もはや肺呼吸というよりエンジンの燃焼に近い。

(設定文:比嘉劉輝)

L:蜜月号α・β = {
 t:名称 = 蜜月号α・β(乗り物)
 t:評価 = 体格14,筋力17,耐久力16,外見3,敏捷10,器用14,感覚13,知識13,幸運5,対空戦闘18,超遠距離戦闘13
 t:特殊 = {
  *蜜月号α・βの乗り物カテゴリ = 人型戦車,戦車として扱う。
  *蜜月号α・βは対空戦闘、遠距離戦闘行為ができ、この時、これら攻撃判定は評価+2される。燃料を1万t消費する。
  *蜜月号α・βは超遠距離戦闘行為ができ、この時、超遠距離戦闘の攻撃判定は評価+4される。燃料を2万t消費する。
  *蜜月号α・βは戦闘時に1機につき食料8万tを使用する。
  *蜜月号α・βは戦闘時に1機につき資源5万tを使用する。
  *蜜月号α・βはパイロット2名×2を必要とする。
  *蜜月号α・βの人機数 = 30人機として扱う。
  *蜜月号α・βのアタックランク = ARは11として扱う。
  *蜜月号α・βは移動に伴うアタックランクの消費を常に1にすることが出来る。
 }
 t:→次のアイドレス = 巨大人型戦車の開発(イベント),高速人型戦車の開発(イベント),戦車兵用ウォードレスの開発(イベント),戦車猫士(猫士職業)