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I_dress_food

施設アイドレス:食糧生産地

要点

・食料・育成中の食料・生産地で働く国民

周辺環境

・食糧倉庫・食糧生産に向いた地形

ながみ藩国の食糧生産について


(画:ながみゆきと
 
 ながみ藩国は、国の方針もあってか、農業を筆頭に第一次産業が盛んである。
 特に農業は、藩王自身が積極的であり、「働かざるもの喰うべからず」の教育方針もあってか、かなりのものである。
 ここでは、特に農業に焦点を当てたいと思う。

 まず、農地の獲得が第一の問題だった。森林資源は大量にあったのだが、如何せん平地が少なかった。
 ゆきと藩王の即位以前はいもが主生産だったのは、一重に対耕地効果が高かったが故に、であろう。
 閑話休題、故にまず始められたのは、農地改良である。
 

(画:ながみゆきと
 
 近代的な農地改良の他、一時は焼畑も思案されたが、それには難色を示す者が多かった。結局、伐採し農地を広げることになる。これが思わぬ副次効果を生み出すのだが、それは後程解説する。
 基本的に農業は、河川のそばに開かれた村々で主に行われている。
 他にも藩王御用地も準備されているのだが、手狭なのか、各村を回ることも少なくない。これには官庁勤めの人たちは頭を悩ませる一報、人手の足りない農村等では歓迎される向きもある。
 
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 さておき、次いで行われたのは用水の整備である……が、これの心配は杞憂に終わる。木が水を蓄えるが故に、藩国を走る血管のような河川が、潤沢な水資源を運んでいるからだ。各村それぞれに用水路が敷かれており(公共事業)、山奥から湧き出るいい水を利用することができたのである。
 
 さて、順風満帆かに見えた農業改革だったが、一つだけ懸念があった。河川の氾濫である。雨季ともなればかなりの雨量が降り注ぎ、水害や病害等の被害が多発したのだ。
その対策として講じられた策は2つ。1つは潅漑設備の強化、もう1つが天水稲作である。
 前者は河川工事で川岸を補強したり、ため池を作るなどし、直接氾濫被害が及ばないようにするための措置だった。後者はまさに発想の転換となる。雨がすごいなら雨水で稲作すればいいじゃない、だ。
 暴論かー! と当初は呆れられたものだが、意外にうまく事は運び、しかも用水の届かない地域でも稲作が出来るようになったのだ。結果、総生産高はうなぎ登りに上がることになる。
 
 ……勿論、陸稲もいいんじゃね? という意見も散見されたが、ここは藩王譲らず、水田が主になったことを付記しておく。
 
 生産が終われば次は収穫、である。
 農地改良は進んだが農法は基本のままであり、一家総出で収穫に勤しむことになる。
 またこの頃は寮暮らしの学生も一時帰還を許され、働き手として一役買っている。
 収穫された稲は脱穀され、食事に供されたり、中央に出荷されるまで保存するのだが、ここでもまた問題が起きる。
 ネズミや虫、そして床上浸水の被害である。
 猫を飼うという手段も考えられたが、如何せん気紛れっ子である。抜本的な対策にはならなかったし、そも水に弱い。そこで、過去の入植者達の遺跡を鑑み、復古させたのが高床式の住居である。
 建材には農地開発のために伐採された木材を利用した。些か原始的と揶揄されがちではあるが、自然と共生するという観点からすれば、この上なく上等である、とも考えられる。
 
 さてこれは平時の話であり、戦時やその準備期間ともなると、更なる増産が必要になる。そんな場合は二毛作をすることになる。尤も、天水稲作では土地が痩せてしまうため、用水から取水している水田に限られる。生産高も上がるのだが、如何せん農家への負担も高く、やはり推奨はされていない。
 

(画:凪乃芽黒
 
 さて、収穫されたものの一部(御用地のものはすべて)は、中央の藩都に集積される。
 巨大な倉庫街で、活況期や戦争準備期ともなれば、各地からの入荷や配送などで、トラックが所狭しとはしりまわっている。
こちらは各村とは違い温度管理等も完璧であり、害虫・害獣対策もなされているのでご安心願いたい。
 工業区の一角は農産物の集積地になっており、加工などもここで行われるのだ。また、居住区との接面一帯は市場となっており、早朝からおっさん達の威勢のいい声が響き渡っている。
 
/*/
 
 勿論稲作だけではない。農業改革の一つに土壌、肥料の改良もあり、その余波で良い野菜も採れる。その代表がイモである。煮て良し焼いて良し潰しても良しの万能選手で、いまだにご老人世代ではこちらを主食にする人が多い。
 

(画:灯村
 
 キャッサバやタロイモ等が生産されており、主食の座を降りた今でも、主菜として食卓を賑わせてくれる。気候を利用したココナッツやパパイヤ等も生産量が多い。これらは食卓に上るのはもとより、観光客向けの商品としても大人気である。
 ほかにも、気候的に難しい野菜類を栽培しよう、という機運も生まれている。
ただ、これはビニルハウスを利用したり工場で温度を管理して栽培するため、邪道だと忌避する向きもある。
 実際、まだその方法で栽培された野菜類は高価で、輸入品の方が安価なのが現実である。
 
 いずれにせよ、我が国では農業が盛んであることは特筆すべきである。
これは、藩王の働きはもとより、元々の住人達の気概がそちらに向いているが故、だと言える。現在は急な国家発展により備蓄高はそう多くは無いが、いずれは各国への輸出も国家戦略に含まれている。
 
 31107002 農業白書より要約抜粋!評価・特殊
 
(文:ダーム&坂凪

比嘉劉輝と養鶏場(SS)

 
「まったく、ながみ藩国には足りない物が多過ぎる……」
 ぶつぶつと文句を言いながら歩く人影が一つ。
 大きなカバンに大量の書類を詰め込んで、えっちらおっちらと廊下を進む。
「燃料も資源もないし、防空能力だって頭打ち。そもそも陸戦能力だって足りてない。そして何より……」
 カバンの中から書類を一つ。表紙にはながみ藩国再編計画の文字。
 分厚く束ねた書類をめくり、とある項目に目を落とす。
 多数の食糧が羅列され隣にいくつか数字が並ぶ。藩国国内で生産された食糧各種の生産量、及びそれらの自給率。
 米、小麦、キャッサバ、タロイモ、ココナッツ、パパイヤ、マンゴー、アボガド、バナナ……
 
「なんで野菜ばっかりなんだー! 焼肉が食べたーい!」
 
 
〜 食糧生産地拡張計画の始動 〜
 
 
「というわけで、食糧生産地を新たに整備するための予算の許可を頂きます。異義反論その他は必要ありません」
 摂政の首を締めながら恫喝もとい直談判。瀕死の摂政からハンコをもらう。
 ペタンと打たれる承認の文字。
「よし、次だ次!」
 摂政の亡骸(?)を打ち捨てて、狭い政庁をひた走る。
 
 国民首脳部掻き集め皆に向かって声を出す。
「というわけで牧場作ります。はい決定事項です」
 ……何言ってんだこいつはと、そういう視線を向けられる。うん、別に良いんだ気にしない。
「いや、いきなりそう言われても……」
「うるさい! 僕は肉が食べたいんだ!」
 そして最後は力押し。
 
「皆で森を拓いて土地を確保しましょう。はい作業開始」
 政庁所属の国民を半ば無理矢理引き連れて牧場建築始動です。
 樹木を倒して土を掘り、地面をならして牧草植えて。
 狭いながらも楽しい牧場。皆の努力で作りましょう。
 そして眼前に広がるは、ささやかながらも……
 

(画:ながみゆきと
 
 養鶏場。
 
「牛って……言ったのに……」
 
 焼肉食べたい少年の小さな野望は消えました。
 
/*/
 
 後日。
 牛の放牧場も設置されましたが、
 

(画:ながみゆきと
 
 闘牛と見まごうばかりの暴れ牛ばかりが揃えられ、乳を搾ろうとした藩王が全治一ヶ月の重傷を負う事故が発生するほどだったそうです。
 比嘉劉輝が焼肉を口に出来る日は遠いのでした。
「ってそもそも乳牛じゃないかー!」
 
 
(文:比嘉劉輝

影法師と養殖場(SS)

 
「いい加減、お刺身が食べたいです」
 
 焼肉が食べたいという少年の心の叫びと時を同じくして、新参者の吏族が自分の部屋で、思い出したように呟いた。
 目の前には処理すべき書類と、発送しようかしまいか迷っている手紙と、今日の昼食。
 真っ白い炊き立てのご飯が毎日出てくるのは、まあいい。美味しいから。
 問題はそれ以外。オカズとして皿に並べられている色とりどりの野菜たち。茄子、牛蒡、蓮根、春菊、白菜、蕗、韮、小松菜。漢字で並べるとなんか別なものに見える野菜による山盛りサラダ。そして何より……。
 
「ネギ! ネギ! ネギ! 毎日ネギが食卓に並ぶのは虐めですか!? 新人いびりですか!? ぐれるぞチクショー!」
 
 ムキーと唸って書類を部屋中にぶちまける。
 そう、彼はネギ、長ネギと呼ばれるものが殺意を覚えるほどに嫌いであった。むしろ存在が許せないぐらい嫌いであった。全国のネギ好きさんたちすいません。でも嫌いなんです。
 ヒラヒラと舞い落ちてくる白い書類の紙吹雪を浴びながら、彼は机の上に鎮座している今日の昼食を眺める。前述の通りネギが、判らないほどにみじん切りされてサラダに紛れているのが確認できた。
 ……手が込みすぎである。これは間違いなくピンポイントに狙われていることが予測できた。どんだけ暇なんだオイ。
 だいたいが同時に受け取った藩王の昼食と比べて明らかにネギ多かったし、ネギ抜きって頼んだはずなのにネギ山盛りだし、昨日なんて朝食のパンにネギが練りこまれてる周到ぶりだったし……。
 
「もういい! 貴様たちの好きにはさせん! 俺は好きな物を食べるぞ藩王ーッ!」
 
 ちょちょ切れそうな涙を拭いながら咆哮を上げ、空中に散乱する書類をかき集めて部屋を飛び出す。とりあえずこの書類はたんばのさんに押し付けよう。食の問題は死活問題だから仕方ない。仕方ない。
 とりあえず目下の目標は魚。農業が活発すぎて陰に隠れているが、確か養殖場とかあったような……。
 

(画:ながみゆきと
 
 出発したのは12時ごろ。到着したのは11時頃。時計だけ見ればタイムスリップな移動を経て、ついに養殖場に辿り着く。直線距離では1km未満なのは内緒である。
 腹の虫が鳴った。思わず笑みがこぼれる。計算通り!
 
「マグロ……マグロが食べたい……ッ! あ、政庁から来ました。抜き打ちチェックです☆」
 
 それっぽい理由を適当な従業員に伝えてのしのしと、冷めたご飯の盛られた茶碗と醤油を手にして施設の中に突入して行く。
 なんか白い目で見られた気がするが気にはしない。俺は鉄火丼が食べたいのだ。
 
「あ、あの……抜き打ちチェックって何をチェッ――」
「鉄火丼」
「いやあの何を……」
「鉄火丼」
「えーと」
「鉄火丼」
「抜き打ちチェック、なんですよね?」
「鉄火丼」
 
 もはや成り立っていない会話に苦笑いを浮かべる従業員。たぶん偉い人。それに先導されながら奥にあるのだろう倉庫へと向かう。
 

(画:ながみゆきと
 
「マグロじゃねーじゃねーか!」
「いや奥にちゃんとマグロが。もう調理して持ってくるのでそこで待っててください……。ってか抜き打ちチェックは……」
 
 ぶつぶつと呟いて奥に消える従業員。おいていかれた彼は寒いのでもと来た道を戻り、待合室で調理してくるらしいものを待つ。途中様々な魚が天井から吊るされていた。案外この国の漁業は盛んだったことが判明した。ちょっと感動。
 よし、これからも定期的に抜き打ちチェックしよう。とか思いながらご飯をレンジで温めて準備は万端。カモンマグロ。
 
「お待たせしましたー」
 
 今か今かと待ち望んでいるところに、作業員が登場した。ここで遅い! と叫ぶほど人間をやめたわけではない。勝手にあふれてくる唾液を飲みこんで期待の視線を彼は向ける。
 飛び込んできたのはまず、健康的な赤色。身体を巡る血によって染められたとは思えない、毒々しさなど微塵もない、透き通るように美しい赤。
 そして。
 輪切りにされたネギ。
 
「ちょ、おま。何でネギ!?」
「いや、藩王様からの御指示でして……」
「横暴だぁぁぁ! 俺のマグロぉぉぉ!」
 
 ご飯茶碗と箸を構えながら天井へ向かって叫ぶ。
 新参吏族の地獄はまだまだ続きそうだった。

ある日の藩王農場(漫画+物語

 
 ながみ藩国のとある場所にある、藩王様の農場。
 いろんな野菜や果物を藩王様自ら育てている、藩王様ご自慢の農場です。
  
 今日も今日とて、お仕事をぬけだしてその農場にやってきた藩王様ですが、そこで待っていたのは・・・。
 

(線画:ながみゆきと ペイント:つばき
 
 そこにあったのは、それはそれは大きな、家よりも大きなスイカでした。
 藩王様が毎日一生懸命に育て上げたスイカは、ながみ藩国の豊かな大地によって見たこともないような大きさになり、今まさに食べごろを迎えていました。
  
 さてさて、スイカを食べるためにみんなを集めたのはいいのですが・・・。
 
(未完成

(線画:ながみゆきと ペイント:つばき
 
 藩王様の農作業への情熱は、大変なスイカを作り出してしまいました。
 ただ大きいだけではなく、その皮の硬さもナタや釘バット、大剣ですら歯がたたないどころか、逆に刃が欠けてしまいます。
 
 それでは、どうしましょう。
 
 ながみ藩国には「人型戦車」があります。
 大きくて硬い、私たちの友達です。
 大きくて硬いスイカなら、大きくて硬い人で割ればいいのです。
 
 さあ、ながみ藩国自慢の人型戦車の登場です。
 
(未完成

(線画:ながみゆきと ペイント:つばき

 これは困りました。
 ながみ藩国自慢の人型戦車「つがるおとめ」では、スイカを割ることは出来ませんでした。
 どうしたものか、みんな悩んでしまいました。
 
 スイカを割るのに諦めかけたみんなの前に現れたのは、我らがながみ藩国の少年軍師「比嘉劉輝」君と、現在開発中の複座型人型戦車対空仕様「蜜月号」でした。
 そして蜜月号が持っているその武器は「ハネムーンラブラブレーザー」
 ながみ藩国の空を守るための、最も新しい愛の形です。
 
 その力がどれほどのものか、お見せしましょう。
 
(未完成

(線画:ながみゆきと ペイント:つばき
 
 お見事!
 蜜月号とハネムーンラブラブレーザーは、ついにスイカを打ち抜きました。
 そして、見てください。そのうち抜いた跡を。我らが藩王様としろ王妃様をかたどったハートマークです。
 最も新しい愛の形は、こうしてニューワールド中に示されていくことになります。
 ながみ藩王様としろ王妃様も、なんだかとっても嬉しそう。
 
 打ち抜かれたスイカはみんなでおいしくいただきました。
 蜜月号の勇姿と劉輝君の機転に感謝して、ひとつのお祭り騒ぎになりました。
 藩国の人みんなに配り、それでも余ったスイカは人型戦車の燃料にされるそうです。
 
 しかし、余った皮はどうしましょう。
 とても硬いこの皮は、形を変えるのも簡単ではありません。
 さてどうしたものか。みんなが考えていると…。
 おや、藩王様には何か考えがあるみたいですよ。
  
(未完成

(線画:ながみゆきと ペイント:つばき
 
 ながみ藩王「食糧倉庫にすれば良いんじゃないかな……! 水に浮かせれば洪水対策になるよ」って名案っぽく言う。
 皆が微妙な顔をして藩王を褒め、心の中では「また始まった……」って言う。
 
 これは名案、なのでしょうか。
 みんなはいまひとつ乗り気では無いようです。
 スイカの皮で作る浮き舟食糧倉庫。はたして藩王さまの想像通り上手くいくのでしょうか。
 
 腐ったりしないと、いいですね。
 
 
 ある日の藩王農場 〜おわり〜
 
 
(文:たんばの
 

評価

・-

特殊

・なし
・毎ターン食料+15万tされる。

次のアイドレス

・神殿・農業機械・食糧倉庫・猫神(にゃんにゃん共和国のみ)

L:食糧生産地={
 t:名称=食糧生産地(施設)
 t:要点=食料,育成中の食料,生産地で働く国民
 t:周辺環境=食糧倉庫,食糧生産に向いた地形
 t:評価=なし
 t:特殊={
  *食糧生産地の施設カテゴリ = 藩国施設として扱う。
  *毎ターン食料+15万tされる。
 }
→次のアイドレス:・神殿(施設)・農業機械(施設)・食糧倉庫(施設)・猫神(にゃんにゃん共和国のみ)(職業)
}